【サイバーパンク2077】ソミの望みをかなえる。DLCエンディング感想:ワンドのキング(仮初めの自由)
DLC「仮初めの自由」初見プレイ記録。
ソングバード協力ルートのエンディング(ワンドのキング)を迎えた感想です。
別ルートを見たら考えが変わるかもですが、今の時点で思ったことを書いています。
「THE KILLING MOON / 絶望の月」「UNFINISHED SYMPATHY / 満たされない想い」のネタバレあり。
ソングバードを月に送る
最初に私が選んだのは、ソングバードを予定どおり月に送るルート。
シャトルの前にリードが出てきて、「止まらないと撃つ」と言われて3回断ったら容赦なく撃たれて死んだ。
ここでのリードの目的はソングバードを助けること。その目的のために迷いなくVを撃つリード、さすがである。
気を取り直して、立ちはだかるリードを撃ち殺し、ソングバードをシャトルに乗せてジョニーと発射を見送る。
ソミよ、自由に生きてくれ。
リードの遺体からアイコニック武器を拾える。
この武器を見るたびに、Vがソングバードのためにリードを裏切りリードを撃ったことを思い出せるわけですね。
Vもソングバードを助けるために容赦なくリードを撃った。
目的はリードと同じだったのに、ほかに選択肢はなかったの?
と思ったけど、ほかの選択肢ってリードを信じてソングバードを渡すことか。
ソングバードを月に送った感想
ソングバードがVを裏切ったことに関しては、やっぱりな、みたいな気持ちがあってあまり驚かなかった。Vは気の毒だけど。
マイヤーズとリードとハンセンを裏切ったソングバードが、Vにだけは嘘をつかないなんてことあるかなって。
ソングバードはVに同情していたと思うし、Vの絶望的な気持ちを唯一理解できる人だったと思う。神経マトリックスが2人分使えたならVも助けてくれたと思う。
でも、ソングバードの最優先事項は自分が生き延びること、自由になること。
「嘘をついてたこと、後悔してる」という言葉も、本心かどうかは分からない。まだソングバードの目的は達成されていないから。
仮に本心だったとしても、Vを利用することに迷いはなかったと思う。
ジョニーはソングバードのことを、「ここまでのろくでなしになるには相当な根性が必要だ」「この女の執念と決意は本物だ。その点は敬意を払うぜ」と評価していた。
私も今のところ同意見。
ソングバードは全世界を敵に回してでも助かりたかった。多くの犠牲者を出し、仲間をだまし傷つけ裏切った。
ソングバードの自由の代償は大きいが、その覚悟があったからこそ、不可能とも言える無謀な目的を達成できた。
Vやジョニーよりも、ソングバードの生きる執念は深かった。
Vはその心意気に感服して、約束を反故にされてもソングバードの望みを叶える選択をした。
そういうことにしている。
ソングバードは7年前にリードを裏切ったことを、いつも悪夢で見ると話していた。
今も悪夢を見るくらい、ソングバードの心に引っかかっている。
ソングバードがリードを信じ切れなかったのは、リードが新合衆国に忠実であること以上に、リードを裏切ったことへの罪悪感が強かったのかな。
そしてソングバードは、Vを裏切ったことでVに罪悪感を抱き、これからVのことで悪夢を見るのかもしれない。
国際宇宙空港から帰還して
Vの目的はRelicの治療からソングバードを月に送ることに変わってしまい、問題は解決しないまま帰還。
でも、FIAと仕事をして新合衆国を敵に回して一流ネットランナーを月に送って生還する偉業を成し遂げた。
問題は解決しなかったけど、Vとジョニーは「すごい仕事をやり遂げた」という達成感があるんじゃないかと思う。
相変わらずVの残り時間は少ないけど、あっさりとまた元の日常に戻ったのがなんかおかしい。
ソングバードが無事に月に着いて無事に生き延びたっぽいことは、数日後に発生するジョブ「FROM HER TO ETERNITY / 宇宙より永遠に」で分かる。
ブラックウォールの影響で生じていた、自分が自分でなくなる感覚が治ったのかは気になるけど、マイヤーズから自由になれてよかったね。
このルートで残念だったのはリードのことくらいかな。でも、リードも新合衆国から解放されたと言えなくもない。
アレックスとの別れ
国際宇宙空港から帰った翌日くらいにアレックスから呼び出される。
ジョブ「UNFINISHED SYMPATHY / 満たされない想い」。
バーで流れていたのは、国際宇宙空港襲撃のニュース。
新合衆国が国際宇宙空港に攻め込んだ…のではない。
国際宇宙空港を経営するオービタル・エアーの社長いわく、今回の攻撃はナイト・コープがオービタル・エアーの成功を妬んで仕掛けたテロだという。
オービタル・エアーはケンタウルス座アルファ星系の調査を手がけていたとか。
ナイト・コープは不良AIと関連が強いからDLCで出てくることを期待していたけど、登場はこれだけ?
とにかく、新合衆国がナイトシティや民間企業に攻め込んで死者を出したなんて事実は隠ぺいされていた。
新合衆国側は一切関与していない。責任を取る気もない。マイヤーズの立場を守るために。権力ってすごいね。
アレックスやソングバードも、何の責任も感じていないだろう。この人たちはたぶん、基本的に身内以外の犠牲は気にしなさそう。
Vを始末するのが最後の任務、とアレックスは言うけど、直接手を下す気はないみたいだし、実際のところFIAは混乱中だからVの件を気にかけている暇はないのだそう。
まあ、新合衆国が国際宇宙空港の襲撃に関与していない立場なら、Vは別に新合衆国に対して何もしてませんよ、ってことになるのか。だからこっそり消そうとしてたけど、Vは現場の判断に助けられた感じか。
ジョニーに乾杯したら、ジョニーが「いいや。お前にだ、V」と言ってきた。相思相愛。
アレックスが以前と変わらないようにVに接してくれるのがうれしい一方で、心の奥ではリードの件がとてもショックかもしれないとか、Vのことがとても憎いかもしれないとか考える。
リードのことを一番よく理解していたのはアレックスなんだろうけど、こちらが聞きたいことを話してくれるわけじゃないのがもどかしい。アレックスはいつもそう。
しばらくすると、自宅のドアにモンテカルロのポストカードが挟まっていた。
差出人は書かれていないけど、アレックスから。
バーでコインを渡したときだけメッセージが違うのが粋な演出。「あのコインは噴水に投げ込んでおいた」とあるので、行き先はイタリアなのかな。
念願のスラムの外で、演技のいらない本当のアレックスとして生きてほしい。
国際宇宙空港のメモリアル
ターミナルには入れなくなっていたけど、ナイトシティ国際宇宙空港の外に犠牲者を追悼するメモリアルが置いてあった。
オービタル・エアーCEOのほか、ナイトシティ市長ジェファーソン・ペラレスからの言葉も。
Vもメッセージを残すことができた。
そばには犠牲者の名前一覧が載っているチップもあって、国際宇宙空港テロ事件の本当の首謀者が歴史から隠されたことに何とも言えない気持ちになる。