【FF16】フーゴの功績はクライヴに個人的な戦いをさせたこと(2周目プレイ記録6)
『ファイナルファンタジーXVI』の2周目(FFチャレンジ)のプレイ記録。
主にストーリーに関して、2周目で感じたことや気づいたことなどを書いていきます。
今回は、フーゴっておもしろいよね…という内容。
メインストーリー全域のネタバレがあるので、1周クリア後の閲覧がおすすめ。
哀れなのに同情の余地がない
フーゴは哀れな人だった。
ざっと哀れポイントを挙げてみると、
- ベネディクタの愛はバルナバスの策略だった
- ベネディクタが死に、その首が送られ、犯人はシドと吹き込まれ復讐に生きた
- 復讐が果たせないまま己を失った
となる。
哀れみの頂点はロザリス城。
フーゴがなぜ「シド」を執拗に狙うのか明かすところで、ベネディクタがフーゴを世界の王にし、ふたりで理想郷をつくるはずだった、それをクライヴに台無しにされた、と聞いたときは、「もうしゃべらないでくれフーゴ」と思うくらい哀れだった。
フーゴの夢、究極幻想すぎる。
しまいには「俺がこの手で! 滅茶苦茶にぶち殺してやる!」と言って、クライヴに両手を切られるわけで。
どこまで哀れなんだ。
こんなにも哀れなのに同情の余地がないのは、フーゴがあまりにも自分のことしか考えていないから。
復讐相手はシドひとりなのに、関係ない人を巻きこみすぎた。
隠れ家の人たちだけでなく、フーゴの私情でダルメキアの兵士やベアラーもたくさん犠牲になった。
ほかの人の気持ちや、自分の国の未来などまったく関心がないところは、1周回ってすがすがしいほど。
実は頭脳派? そんなわけなかった
フーゴ、実は頭脳派だった?
そう錯覚させたのは、アナベラをダルメキアに呼んで停戦交渉につなげたシーン。
フーゴの目的は、ザンブレクとの戦に苦戦するダルメキアを守ること、ではなく、復讐のため。
とはいえ、
- 現在のシドはアナベラの息子のクライヴ・ロズフィールドだ
- じゃあロザリスにクライヴをおびき寄せよう
- ロザリスはザンブレクの属領だからアナベラの許可が必要だ
- クライヴを消すことはアナベラの利益にもなりウィンウィンだ
とフーゴが考えているのは、意外。
フーゴたん、脳筋じゃなかったんだね!
って、しばらく思っていた。
そんなわけなかった。
全部ウォールードの入れ知恵ですよね?
タイタンの力をミュトスに吸収させるための策ですよね?
万が一フーゴが自分で計画を立てていたとしたら、ロザリスにウォールード兵が現れるのはおかしいわけで。
なぜダルメキア共和国評議会経済顧問の居場所が同盟国に知られているんだ、という話になる。
フーゴの評価は低い
フーゴに関して印象的だったことのひとつが、周りからの評価が低いこと。
ベネディクタには「鉄王国の軍勢すら一掃できんとは召喚獣タイタンが聞いて呆れる」と言われ、
アナベラには「哀れで醜く愚か」と言われ、
ウォールード兵には「あんな間抜けな奴」と言われ、
スレイプニルには「もう少し狡猾な男かと思っていたがタイタンも噂ほどではなかった」と言われる。
(英語だとスレイプニルは「タイタンは脳みそまで岩だった」と手厳しいことを言っていて笑った。そしてバルナバスが「タイタンは強かったがミュトスのほうが強かった」とフォローしている。え、バルナバス実はやさしい?)
アナベラの評価はフーゴの質というより血筋の問題だとしても、同盟国のウォールードからの評価は軒並み低い。
「ドミナントだから期待してたけど、思ったほどじゃなかった」と判断されている。
ダルメキアではどう評価されているのか分からなかったが、フーゴはドミナントの特権で地位を得て好き勝手やっているので、自国でも抑止力としてしか期待されていないんじゃないかと思う。
まあ、他国の高官と恋愛している時点で国の要として不適格だよね…。
個人的な戦いだからロザリスが熱い
ロザリスでクライヴとフーゴが戦うシーンは、ゲーム全体で見ても大いに盛り上がる場面だった。
その大きな理由は、クライヴが珍しく個人的な理由で戦っていることだと思う。
基本的にクライヴは、人が人として生きられる世界をつくる以外のことはしない。
鉄王国に復讐しないし、ロザリス城を取り戻すこともしない。
ただ、ロザリスがフーゴに荒らされたときだけは違った。
クライヴはフーゴの挑戦を受けて立ち、フーゴを倒すためロザリスに向かった。
ロザリスはクライヴにとってかけがえのない場所。そして、フーゴは隠れ家の人たちにとって、存在するだけで胸のつかえになる許せない相手だから。
フーゴにとっても、クライヴは存在するだけで許せない相手だ。
ロザリス城の玉座の間では、クライヴとフーゴの「お前をここでぶちのめす」という強い気持ちが激突する。
だからロザリス城の戦いは熱い。
ドレイクファングでの決着
一転して、ドレイクファングでタイタンを倒す場面は、「ようやくフーゴにとどめを刺せる」というより、哀れな生き物が暴走したから止める、という感じだった。
弱々しくなったフーゴがこれまた哀れ。
フーゴは5年間を復讐に費やし、召喚獣の力でようやくベネディクタの仇が討てると思っていたのに、クライヴにタイタンの力を吸収されて復讐を果たせる見込みがなくなった。
私室では怒りでごまかしてはいたけど、相当気落ちしていることは察しがつく。
同盟国の年下の(ように見える)軍人に頭なでられて無反応なくらいだから…。
人は参っているときほど詐欺に引っかかるもの。
「あなたが弱いから負けたんですよ」「でも、ドミナントのあなたにだけ教える特別な方法がありますよ」「あなたの大好きなベネディクタもやりましたよ」
という、魔法生物とは思えないスレイプニルの巧みな話術は2周目だと笑えるんだけど、クライヴを倒すことが生きる意味になっていたフーゴは藁にもすがる思いだったんだろうな。
クライヴがマザークリスタルのコアに着いたとき、フーゴは幻覚を見ていた。
クライヴにはいい迷惑だろうけど、ベネディクタを泣かせているのが「シド」で、それを見たフーゴが怒って顕現する流れは悪くない。
(フーゴは先代シドとは面識ないって言っていた気がする)
でも、その後のタイタン戦はやっぱり長かったです。
フーゴは好きにはならないけど、ストーリーの盛り上げには大きく貢献したと思う。
あと、フーゴをここまで動かしたベネディクタはウォールードでもっと評価されるべき。
FF16 2周目プレイ記録
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