【サイバーパンク2077】ペラレスに真実を伝えない選択。「覚めない夢」の結末と感想
『サイバーパンク2077』のサイドジョブ「DREAM ON/覚めない夢」は、数あるサイドジョブの中でも1、2位を争うおもしろさだと思います。
解明された事実が強烈だというのもありますが、本当のことを言うか言わないか、それによって人の人生がどう変わるか、といったゲームならではの体験ができるのが大きな魅力です。
本記事では「覚めない夢」での選択によって結末がどう変わるかを、それぞれのエンドクレジットの内容も含めてまとめました。
最初にサイドジョブの概要と簡単な流れを紹介し、途中から結末に触れます。
★ そもそもこの事件って何が起きていたの? あの黒い車に乗っていたのは誰? などは「覚めない夢:泥棒事件の背景や透明AVのこと」に書きました。
サイドジョブ「覚めない夢」の概要
「覚めない夢」はサイドジョブ「権力との闘い」をクリアしたあとに発生する。
依頼主はナイトシティの次期市長候補のジェファーソン・ペラレス。家に泥棒が入ったが、犯人の痕跡がないので調べてほしいという。
調査を進めるうちにVは、ジェファーソンとその妻エリザベスにとんでもないことが起きていることを知り、ジェファーソンに真実を伝えるかどうかを決断することになる。
調査で最低限やればいいのは以下の点。
- 2階で血痕をたどって隠し部屋を見つける
- 隠し部屋のケーブルをたどって屋上のトランスミッターを見つける
- 通信の発信源を探す(アンテナの方向をスキャンすると遠くに黄色く光る場所が見つかる)
- 発信源であるバンを追う(見失うとその場でジョブ終了になるので注意)
初めてペラレス家の2階に上がったときは、その広さと部屋の多さに面食らって軽くパニックになったものです。
家にはペラレス家の家族写真があったり、エリザベスが娘に送ったメールがあったり、エリザベスがジュディにBDの相談をしたメールがあったり、警備会社がVを警戒しているメールがあったり、ジェファーソンとエリザベスの記憶がおかしいことを示唆するメールや会話があったりするので、いろいろ調べてみるのも楽しい。
このサイドジョブで重要な選択肢は、最後のジェファーソンに真実を伝えるか伝えないかという部分のみ。どちらを選んでもストーリーへの影響はないので、選びたいほうを選べば問題ない。
また、真実を伝えても伝えなくても、ジョブ完了後しばらくするとペラレス夫妻と連絡がとれなくなる。サイドジョブの続きも特にない。
その後ジェファーソンがどうなったのか明らかになるのは、本編クリア後のエンドクレジットでのこと(バッドエンドは除く)。ジェファーソンに真実を伝えたかどうかでジェファーソンのメッセージが変化する。
ちなみに、「覚めない夢」のクリア後からか、Vの部屋にいつの間にかジェファーソンの選挙ポスターがはってあった。
以下、選択の結果どうなるかのネタバレあり。
ジェファーソンに真実を伝えた場合
「覚めない夢」でジェファーソンに真実を伝える場合は、ジェファーソンとの会話で「あんたらは洗脳されてる」を選ぶ。
Vはジェファーソンとエリザベスの脳は何者かに操作されており、2人の考え方・生活・キャリアはすべて作られたものであると話す。
その後しばらくするとエリザベスからメッセージが届き、Vに感謝しつつも「もう私たちに関わらないで」と言われブロックされる。
エンドクレジットでは、そわそわと常に周りを警戒したジェファーソンからメッセージが送られる。
エリザベスも元からグルだった、信用できない、と話しており、記憶操作が一段とカオス化した様子だ。
ジェファーソンに真実を伝えない場合
ジェファーソンと会う前に、Vはエリザベスから夫には何も言わないでと頼まれている。
エリザベスの要求どおり真実を隠す場合は、ジェファーソとの会話で「それだけだ」を選ぶ。
その後しばらくするとジェファーソンからメッセージが届き、ペラレス家の警備チームにホルトが関わっていたという報告を受ける。
別途エリザベスからもVに感謝するメッセージが届き、以後ジェファーソンとエリザベスとは連絡がとれなくなる。
エンドクレジットでは、ナイトシティの市長になったジェファーソンからメッセージが送られる。
ジェファーソンはVに、警護部隊の責任者になってくれないか、私が信頼できる人間は少ないからな、と落ち着いた口調で話す。
人の人生を左右する選択
ここからは「覚めない夢」と両パターンのエンドクレジットを見た私の感想です。
本当のことを言ったらジェファーソンの命に関わるとエリザベスに言われても、「余計なことをするな」と謎の人物(人物?)に釘を刺されても、私はジェファーソンに真実を伝えた。
たとえ黒幕がジョニーの言うようなサイバー空間をうろつく不良AIで、ジェファーソンには勝てる見込みのない相手だとしても、ジェファーソン本人が知りたいのなら教えてあげるべきだろう。
そう思って真実を伝えた結果があのエンドクレジット。
ジェファーソンは正体の分からぬ敵に神経をすり減らし、常に周囲を警戒し、信用できる数少ない相手だったエリザベスさえも疑うようになっていた。
市長選がどうなったのかは不明だが、あの精神状態では市長が務まるのか怪しいところ。
(2021/01/13追記:Vの部屋のPCでニュースを見たらジェファーソンが市長選に勝ったことが書かれていたので、「覚めない夢」のあとジェファーソンはナイトシティの市長になったようです)
家庭もボロボロ、脳もボロボロ、キャリアもボロボロ。これなら操り人形のままでいたほうが幸せだったのではないか。脳をいじられて言動がおかしくなったり兄弟がいることを忘れたりしても、その程度で済むならそのほうがいいのではないか。
そう思った数日後に、残しておいた手動セーブから「覚めない夢」をやり直し、今度は真実を伝えないで進めてエンドクレジットを見て、やっぱりジェファーソンは真実を知らないほうがよかったかも、と思った。
市長になったジェファーソンは話し方が少し機械的になった印象があったが、落ち着いており市長の職務は問題なく遂行できそう。きっとエリザベスとの関係は良好だろう。黒幕探しでジェファーソンとエリザベスが危険にさらされることもない。
Vにはそれなりの報酬で仕事をくれるらしいから、Vにとってもいい話しかない(Vが仕事を受けられる状態かはさておき)。
ジャパンタウンのラーメン屋で、エリザベスは「あなたの選択が人の人生を左右することを忘れないで」とVに言った。
真実を伝えるというVの選択は、ジェファーソンとエリザベスの人生を大いに狂わせた。もともと2人の人生は狂っていたが、自分たちの人生が作られたものだと認識したことで2人の状況は悪化した。
本当のことを伝える行為は、時に伝える側の自己満足でしかないのかもしれない。
だがしかし。
脳をいじられていたのはペラレス夫妻だけではなかったし、ジョニーは黒幕はサイバー空間の不良AIかもと言っていたし、思い返せばヴードゥー・ボーイズの人たちがAIとの戦争を警戒していたし(うろ覚え)、人間に介入しようとするAIは『サイバーパンク2077』の世界において根深い大問題のような気がする。
ジェファーソン個人のことを考えると真実を言わないほうがよかったかなと思うけど、大局的な視野で考えると不良AIを野放しにするのは危険なのでしょうね。
不良AIと対決するDLCや続編ウェルカムです。
【追記】黒幕と関係ありそうな人物
※この項目は2021/01/15に追加しました。
この先には「覚めない夢」の時点で登場していないキャラクターおよびエンディングのネタバレがあります。
ペラレス夫妻の件の黒幕は解明されませんが、もしかしたら関わっているかも? という人物はローグルートのエピローグで登場するあの人。
ミスター・ブルーアイズです。
素性がさっぱり分からない謎の人物で、おそらく本作では正体が明かされていないと思います。
そんなミスター・ブルーアイズ、実は「覚めない夢」でVとジェファーソンを監視していたのです。
英語動画でそのことを知った私は、過去の手動セーブから「覚めない夢」をやり直し(3度目)、Vがジェファーソンに真実を伝えるかどうか決断するところまで進め、ある場所を見てみました。
すると…
いました!
ミスター・ブルーアイズいました!
画像は暗いけど(昼間にするのを忘れた)左側に座っているのがジェファーソン。
ミスター・ブルーアイズは少し離れた画面中央の建物のバルコニーにいます。
暗くて姿がよく見えませんでしたが(昼間にすればたぶん見える)、スキャンするとミスター・ブルーアイズと名前が出ます。
ちなみに銃で狙ってみたけど撃てませんでした。
位置やタイミング的に、Vに脅迫コールしたのはミスター・ブルーアイズという可能性はなきにしもあらず。
DLCでいろいろ解明されることを期待します。
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