【Beyond Blue】海を探索してクジラの生態を学ぶドキュメンタリーゲーム(トロコンは簡単)
海洋アドベンチャーゲーム『Beyond Blue(ビヨンドブルー)』をクリア・トロコンしたので、ゲームの紹介を含めた感想をまとめました。
『Beyond Blue』の概要
『Beyond Blue』は海洋学者の女性ミライを操作し、西太平洋の海でマッコウクジラの生態を調査するアドベンチャーゲーム。
2020年6月に日本語字幕対応のPC、PS4、Xbox、Switch版が発売された(ごく一部、翻訳が抜けているところあり)。
実際に遊んでみると、以下に当てはまる人におすすめしたくなるゲームでした。
- 海洋ドキュメンタリー、クジラ、海に興味がある
- 『サブノーティカ』が怖すぎるから平和な海ゲーをやりたい
- 簡単な作業と少ないプレイ時間でプラチナトロフィーが取りたい
なお、ネタバレという概念はあってないようなゲームです。
美しい海でクジラを調査し生態を学ぶ
『Beyond Blue』最大の魅力は、何と言っても海のマップの美しさとクジラの生態が学べることだ。
泳いでいるだけで楽しい様々な海のマップ
海は8つのマップに分かれており、浅いエリアから深度3000メートルを超える深海まで幅広い。
昼の環礁地帯は明るく、水族館の巨大な水槽の中にいるような感覚で泳げる一方で、深海の塩水溜まりは真っ暗で宇宙空間を漂っているような神秘的な空間になっている。
各マップには環境にあわせた海洋生物が泳いでおり、同じ生物でも昼と夜、あるいは環礁地帯と深海で行動が違っていて、マップごとに様々な海を体験できる。
マッコウクジラの生態を学べる
ミライの海洋調査を通じて、マッコウクジラのことを学べるのも本作の特徴だ。
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— Beyond Blue ???? OUT NOW (@BeyondBlueGame) October 18, 2020
私はクジラに特別な興味があるわけでもなく、それこそマッコウクジラのことは名前を知っている程度だった。
なので、マッコウクジラは垂直で寝るとか、メスが群れを作って共同で子育てするとか、英語名がsperm whaleという衝撃のネーミングだとか、ゲーム中に何度も「そうなんだ!」と驚くことがあった。
クジラ以外にも多くの海洋生物が登場
『Beyond Blue』はマッコウクジラの調査がメインだが、時にはイルカやシャチ、ウミガメなども調査対象になる。
他にもゲームにはサメ、タコ、ダイオウイカ、クラゲ、貝類、小さな魚の群れなど、たくさんの海洋生物が登場する。
生物は基本的にプレイヤーに無反応なので楽しみ方のバリエーションは限られるが、一緒に泳いだ気になったり、好きな角度から眺めたり、フォトモードで時間を忘れたりすることが可能。
#BeyondBluePhotoMode#BeyondBlueGame
— Beyond Blue ???? OUT NOW (@BeyondBlueGame) October 22, 2020
??: Im Fun pic.twitter.com/DR9a34PU1E
(フォトモードはPS4だと十字キーの左で起動します)
ゲームは単調で物足りない部分もあるが
『Beyond Blue』は誰にでもクリアできる簡単なゲームになっている。そのため、よくも悪くもシンプルでゲーム性の低さを感じるところもある。
やることは単調でボリュームも少ない
このゲームは、やっているとかなり単調であることに気づく。
海洋探索は目的地に向かって対象をスキャンする、の繰り返し。ゲームの進行も潜水艇でミライの同僚や妹と通信してから海洋探索に出発する、の繰り返しだ。
また、クジラの生態は興味深いものの、ストーリーは面白みに欠ける。
会話からチーム内の衝突やミライの家庭事情が垣間見えるし、ストーリーが進むと海洋汚染や海底資源調査がクジラに与える影響なども話題にのぼるようになるが、これといって深く掘り下げられることもなく終わった。
ゲーム全体のボリュームも少なめ。海洋生物と戯れずに進めればエンディングまで5時間もかからない。
攻略情報がなくても簡単にクリアできるくらいシンプルで分かりやすい反面、単調さと物足りなさを感じることはあった。
『サブノーティカ』にはない平穏さ
私が『サブノーティカ』をプレイ済みというのもあり、『Beyond Blue』の平和さには面食らった。
『サブノーティカ』は過酷なサバイバルゲームで、酸素切れや空腹に常に気を配り、時にどう猛な海洋生物(架空)から逃げなければならない。
初プレイ時の『サブノーティカ』は怖い怖い言いながら遊んでいた私だが、『Beyond Blue』は怖いと思う要素が全く終始心穏やかに遊んでいた。
というのも、『Beyond Blue』はサバイバルゲームではないので酸素や空腹といった生命維持に関わる要素が皆無。そもそもゲームオーバーがない。
そして海洋生物に襲われることがない。たとえサメの口元に近づいたとしてもサメはノーリアクションだ。まるでプレイヤーなんて存在しないかのよう(そこはちょっと寂しい)。
刺激を求めると『Beyond Blue』はヌルゲーと言えるし、あまりの簡単さに私も物足りなさを感じたのは事実だが、遊んでいるうちにこの平穏さがやみつきになった。
きれいな海で好きなだけ泳いで、好きなだけ好きな生き物に近づける。海でおぼれ死ぬことも襲われることもない。
これってダイビング経験ゼロ人間(私)の理想が具現化されたような世界では? と思ったらゲーム性とか気にならなくなった。
トロコンは8時間で完了
『Beyond Blue』のトロフィーは本編クリアと全生物のスキャンで達成できるものばかり。トロコンはとても簡単だ。
私の場合、本編クリアが5時間ほど、そのあと未スキャンの生物を各マップで探すのに2~3時間ほどかかったので、プラチナトロフィー獲得までの所要時間は約8時間といったところ。
時限要素はなく、ストーリー攻略中にスキャンできなかった生き物は、クリア後に解放されるフリースイムモードで探すことができる。
トロコンは各マップで泳いでいるすべての生物をスキャンすることが必須で、これが一見大変そうに見えるが、未スキャンの生物はマップに表示されるので(ちょっと色が薄いのが難点)そこまで苦労することはない。
すべての生物をスキャンする過程で大半のトロフィーが取れるため、スキャンしているとポンポンとトロフィーが出るのがまた楽しい。
他のトロフィー要件には潜水艇のタブレットで音楽を5回変えるとか、16本あるドキュメンタリー動画(Ocean Insight)を全部見るといったものがある。
動画はリアル海洋学者がリアル海洋探査について説明してくれるので、ちゃんと観賞するのもまた楽しいのだけど、時間がなければ早送りすればOK。
美しい海でクジラの生態を学びながら10時間もかからずにプラチナトロフィーが取れるのはなかなか良きかな。
まとめ
『Beyond Blue』には壮大なドラマや夢中になるような要素がなく、物足りなさを感じるところはあります。
ただ、ゲームを通じてマッコウクジラの生態を学べたり、多様な海洋生物を飽きるまで眺められたり、簡単にトロコンできたりと、他のゲームでは味わえない楽しさがありました。