【FF7リメイク】クリア後感想。不満はあるが続編への期待は高まった
「FINAL FANTASY VII REMAKE」を難易度ノーマルでクリアしたので、1周目を終えた時点での感想をまとめた。
よかった点もあれば微妙な点もあったが、続編が楽しみになるくらいの満足感はあった。
ちなみに私はオリジナル版のFF7は発売当初にプレイ済み、アドベントチルドレンは視聴済み、ビフォアクライシスとクライシスコアとダージュオブケルベロスは未プレイです。
※以下、オリジナルとリメイク両方のネタバレあります
最初は買う気がなかったが
ファイナルファンタジーは全作やったわけではないものの、FF4からFF10にかけては小学生・中学生・高校生の時にかなりの時間を費やして遊んだ作品だ。FFシリーズは私の青春時代の一部と言ってもいい。
全ファイナルファンタジー大投票で私の推しであるFF6がFF10とFF7に負けて悔しかったという話はさておき、FF7は中学生の時に没頭して遊んだゲームなのでリメイク版は以前から楽しみにしていた。
しかし、FF7リメイクは分作でしかも1作目はミッドガル脱出までと聞いた時、私は「完結したら買えばいいや」と思った。
そもそもFF7で好きなキャラクターはユフィ、ヴィンセント、シド。FF7のリメイクで一番楽しみにしているのはゴールドソーサー。ミッドガル脱出編を買う理由がない。
しかし、
- 完結が何年後になるか分からない
- 完結してくれないのは困るので、1作目から買って売上げに貢献したほうがいいのではないか
- 不意のネタバレを食らわずに楽しめるのは発売直後だけではないか
と考えて1作目を発売日に買うことにした。体験版をやってみたら戦闘がおもしろかったのも大きい。
クリアした今も「なんでミッドガル脱出までなんだ」と残念な気持ちを引きずっているが、何だかんだ言いながらトロコンを目指してハードモードで2周目をやるくらいには打ち込んでいる。
FF7Rのよかったところ
グラフィックが圧巻
グラフィックは非の打ち所がない。これでも10年経ったら古く見えるのかもしれないが、今の時点では最高のクオリティだと思う。
特にスラム街のアパートを出た時に飛び込んでくるプレートの景色は圧巻だった。
美しく見える一方、こんなのが落ちてくるなんてと考えると恐怖。
戦闘がおもしろい
12のガンビットという名の放置プレイも好きだったけど、移動も回避も防御もコマンドも全部自分で考えて対応する今作のシステムはおもしろかった。キャラクターごと強みが違うので操作キャラを切り替えながら戦うのが楽しいし、終盤で2班に分かれて行動するところとか熱い(マテリアの組み替えが面倒だけど)。
シドまでメンバーが揃うのが待ち遠しくて仕方ない。
まあ、カウンターの出し方をセフィロス戦でようやく理解するという杜撰な遊び方をしていたからか、ノーマルでクリアするのも大変だった。
その他のよかった点
他によかったなと思ったことを簡単に並べる。
- 武器がレベル上げ形式だったこと。使わなくなる武器がない
- 神羅ビルの出来映え。スカイフロアや社長室からの景色は見入ったし、ミュージアムは舐めるように展示を見た
- 釘バットを装備したらイベントが格段におもしろくなった(特にチャプター18)
- レッドXIIIかわいすぎやしませんか。操作キャラが近くにくると見上げてきたり、宝条研究所で出番が来るとおすわりして指示を待ったり。FF7Rはネコばっかり出てくるなと思っていたけど、犬枠はこいつが占拠しているのか
- 女性キャラが「~よ」や「~わ」といった女言葉を使わないのは私の中で好評
- 召喚獣をバハムートまで出してきた心意気。
でも召喚すると大きくて邪魔 - やたら会話にウータイウータイ出てきてユフィへの期待が高まる
- 2周目からバイクゲームをスキップできる
FF7Rのイマイチだったところ
悪いとまでは言わないが、遊んでいて引っかかった点は以下。
- ゲーム自体のボリュームはあるがストーリーのボリュームは物足りない(詳しくは後述)
- 初見のボス戦が難しい。あらかじめ立ち回りと弱点を調べておいて必要なマテリアを装備しておかないと倒すのに時間がかかる
- 魔法の発動前に敵の攻撃で怯むとコマンドがなかったことになる。ATBとMPを返せ
- ボス戦でバーストやリミット技の直後に演出が入った時のむなしさ
- ティファあるいはエアリスのピンチをクラウドが助けるシーン多すぎ。毎週セーラームーンのピンチにタイミングよく現れるタキシード仮面みたいなことを2020年にやらなくても…
- ジェシーは明るくて頼もしくて魅力的なキャラクターなのに、自分のキスが男性のごほうびになると考えている設定はいかがなものか
- 日本語音声と英語音声の雰囲気はかなり合わせてあってすばらしいのだが、バレットがコテコテの黒人英語なのは少し違和感がある(映画のサミュエル・L・ジャクソンみたいな話し方してる)
- 練習と本番の難易度の差がおかしいダンスゲーム、2周目になってもスキップできないのがつらい
- ルーファウスのファッション
ストーリーのボリュームは物足りなさが残る
電撃PlayStationのインタビュー記事で野村哲也さんが「1本のゲームとして満足いく内容になっています」と話していた。たしかにミッドガル脱出までと考えると内容は充実している。
ストーリーに関してはアバランチメンバーの掘り下げ、クラウドがなんでも屋の仕事を受注してスラム街で顔を売り生計を立てていく過程などが丁寧に描かれている。
バトルは難易度によって全然やり応えが違い、イージーが終わったらノーマル、ノーマルが終わったらハードというように何回も繰り返し楽しめる工夫がある。
ハードモード限定の要素もあり、ストーリーはほぼ1本道なのにわざわざ周回したくなる仕組みになっているのがすごい。
ただ、「これ要るの?」と思うような要素が多く、その分ストーリーが長ければなと思うことが多々あった。
道中アームロボットを操作したり、コルネオの館に入るまでのタスクが大量だったり、何度も地下下水道に行ったり、息を合わせて排水ポンプを動かそうゲームが乱入したりなど、やらされている感がわき出る作業が結構ある。
(でもコルネオチャプターはめんどい一方で、あの作業があったからプレート崩壊後にマダム・マムやアニヤンに会った時に妙な安心感があるんだよなと思う。チョコボのおっさんは知らん)
メインストーリーにも必要性に疑問を感じるものがあり、エレベーターに電力を回すためだけのライト巡りチャプターや、クラウドとティファとエアリスを絡ませたいだけの列車墓場チャプターなんかは水増し感が拭えなかった。
列車墓場のマリンの幻影は何かの伏線かと思わなくもなかったが、あれはたぶんティファを七番街に急がせるためだけのものかと。
また、なんでも屋クエストが基本的におもしろくない。
ティファやエアリスとふたりきりで行動するのが楽しい人はいいかもしれないけど、そこに興味がないとけっこう退屈(かといってバレットとふたりきりのクエストになっても微妙だが)。
チャプター14に至っては、神羅には宝条っていうヤバいやつがいてエアリスが何されるか分からないから助けに行こうという流れなのに、困ってる人がいたらできるだけ助けてあげたいとなってなんでも屋クエストをやり始める緊張感のない展開に「んん?」となった。
ミッドガル脱出までという枠だと、神羅ビル突入前が自由行動できる最後のタイミングになるのは理解できるし、ゲーム内時間ではなんでも屋クエストは数時間の出来事なのだろうけど、
いなくなった子供を探してクラッシュボックスで遊んでチョコボ車でスラム中を行き来しながらトンベリやベヒーモスと戦ってミュージックディスクを探してコルネオコロッセオに出場した後に水路を駆けめぐってプレートを登って70階建て神羅ビルの64階まで向かう
というスケジュールを1日でこなすクラウドたちって一体。
それはさておき、必要性を感じないシナリオや追加要素を盛り込むくらいなら無理にミッドガル脱出で区切らず、もう少し先までストーリーを作ってほしかったというのが正直な感想。
続編への期待
こうして不満をポロポロこぼしてはいるが、次回作はとても楽しみにしている。最終チャプターでリメイク版はオリジナル版とは違う展開になることが明示された。
エアリスの「未来は白紙だよ」という言葉を具現化するように、オリジナル版で死んだザックスやビッグスが生きている描写がされ、エアリスが生存する未来への期待が高まった。
やたら運命を変えることを強調しているリメイクで、オリジナルの通りにエアリスが忘らるる都でセフィロスに串刺しにされる可能性は低いだろう。
しかし、FF7でのエアリスの死はクラウドに後々まで影響を与える大きな出来事だ。
エアリスが生き残る新たな展開は喜ばしいことだが、ドラマとしてのバランスを考えるとエアリス死亡に代わる別の喪失が生まれなければ大作リメイクの存在価値がない。
エアリス生存の代償になるような衝撃の展開、たとえばエアリスが生きる代わりに別の誰かが死ぬとか、エアリスは結局死ぬけど死に場所が忘らるる都以外になるとか、エアリスがまさかのラスボスになるとか、とにかく想定外の出来事が起こることを覚悟したほうがいいのではないかと思う。
続編はエアリスの生死がどうなるのか、エアリスが生存するなら代わりに何が失われるのかに注目したい。
このご時世いつ何が起こるか分からないので、何年計画でFF7Rを完成させる予定なのかだけでも早めに発表してくれないかなと思いながら続きを待ちます。