【チェーザレ聖地巡礼】ローマ編。バチカン、サンタンジェロ城など

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3泊4日のチェーザレ聖地巡礼、まずはローマから。

  • システィーナ礼拝堂(バチカン)
  • サンタンジェロ城
  • フォロ・ロマーノ
  • サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂
  • サン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ教会

の順に振り返る。バチカンのボリューム多め。

この旅行は『チェーザレ 破壊の創造者』の聖地巡礼ではあるが、前回の記事「【チェーザレ聖地巡礼】事前準備② 塩野さんの本とアサクリとネトフリと」で幅を利かせたアサシンクリードの影響が入り乱れていることをあらかじめ白状する。



システィーナ礼拝堂

漫画ではローマ教皇や枢機卿が登場するシーンで何度も舞台となったシスティーナ礼拝堂。

バチカン市国にあるバチカン美術館とつながっているので、バチカン美術館が必須ルートになる。

(バチカンの表記は漫画では「ヴァティカン」だが、本記事では外務省のウェブサイトに準じて「バチカン」を使用する)


バチカン美術館への行き方と入場方法

まず、テルミニ駅から地下鉄A線に乗ってオッタヴィアーノ駅へ移動する。

券売機が混んでいたのでタバコ屋で1.5ユーロの片道券を買い、満員の地下鉄に乗り込んだ。

スリ対策としてリュックは手に持って足元へ。

乗車中ずっと周りに目を光らせていたが、特に不審なこともなくオッタヴィアーノ駅に到着。


駅を出たら、城壁が見える方へ向かう。

城壁が近くなると黒いスーツの人が「バチカン? チケットある?」と話しかけてきた。

チケットを高額で売りつけるダフ屋かと警戒したけど、チケットはあると答えたら「何時の予約? バチカン美術館は道を渡って左ね。予約者は右の列ね」と丁寧に教えてくれた。

他にも同じような服装で同じように話しかけてくる人が何人かいたのだけど、彼らは何者なのか。係員には見えない。チケットを持っていないと押し売りに早変わりするのだろうか。

バチカン美術館のチケットはあると返したが、正確には入場予約をしただけである。チケットは美術館で発券するから。


そして美術館に到着。

予約したのは10時の枠だったが、印刷しておいた予約確認書を見せたら9時半でも入れた。早く着くぶんには問題なさそう。

美術館入口のセキュリティチェックを通り、エスカレーターで上がったところにある機械に予約確認書のQRコードをあててチケットを発券。

予約していたオーディオガイドの引換券もチケットと一緒に出てくる。こちらは入場後すぐのところにあるカウンターでオーディオガイドと交換する。


バチカン美術館をまわる

広すぎてどっちに進めばいいのか分からないバチカン美術館。入場口でもらった地図と館内の案内板を見ながら歩いていった。

「バチカン博物館で最も有名な展示物です」とオーディオガイドで言っていたラオコーン。

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1000年以上前に作られた彫刻の数々。

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ここは神殿か。ゲームの世界か。

有名な地図の間。

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ラファエロの間。

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水曜の午前はサン・ピエトロ広場で教皇の一般謁見が行われる。

多くの観光客がそちらに集中したからなのか、歩けないほどの混雑とは無縁で、快適に見て回ることができた。


システィーナ礼拝堂

バチカン美術館を進んでいけば、システィーナ礼拝堂にたどり着くようになっている。

ここは来場者全員が訪れ、じっくりと作品を鑑賞する場所なのですごい人の量だった。

上下左右すべてが宗教画に覆われて、どこを見ても圧巻。

撮影禁止なので、目力を全開にしてミケランジェロの『最後の審判』を凝視する。

チェーザレ2巻では『最後の審判』のないシスティーナ礼拝堂が描かれていたなあとか、『アサシンクリードⅡ』では窓から礼拝堂に侵入してロドリーゴをボコボコにしたなあとか、私は私なりの感慨にふけって過ごした。

バチカンはカトリックの総本山なのでキリスト教関連の美術品が多い。宗教関連の作品を一気に見るたびに、この世に宗教がなかったら芸術はどんな形で発展したのだろうと考える。神も天使も悪魔もいない世界だったら、写実的な作品が多くなったのだろうか。

でも人間がフィクションを作れる生き物である以上、何かしら崇拝すべき存在は生み出されるだろうから、結局宗教は不可避な気もする。宗教に対する考え方は『サピエンス全史』を読んで変わった。


サン・ピエトロ大聖堂への抜け道は通れず

システィーナ礼拝堂からサン・ピエトロ大聖堂へのショートカットは、システィーナ礼拝堂の入口(『最後の審判』側)を背にして右奥にある扉だ。

ツアー客しか通れない道だが、ツアー客に混じれば一般客も通れると聞いていた。だがしかし。

係員が厳しい人で通れず。

ツアーに紛れ込めば行けたのだろうけど、中には扉の前でしっかり人数確認するツアーガイドもおり、ビビリな私が突撃するには難易度の高い状態だった。

しかたなく正規ルートである反対側の扉からシスティーナ礼拝堂を出る。

オーディオガイドを返却ボックスに入れて、美術館を出て、城壁をまわってサン・ピエトロ広場へ行くと、大聖堂のセキュリティチェック待ちの行列。

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このくらいの行列でも20分くらいでセキュリティに着いたので、見た目ほど待ち時間はなかったが、昼過ぎで日差しがキツかった。

あと物乞いがカネを恵んでくれと声をかけてくるのでうっとうしい。私スルーされたけどね。貧乏くさく見えたのかな。全然話しかけられたくないから全然構わないのだけど。

美術館を出るまで、美術館から大聖堂に行くまで、大聖堂に入るまで、合計すると45分くらいかかったので、システィーナ礼拝堂からショートカットできるならしたほうが圧倒的に有利で労力が少ない。


サン・ピエトロ大聖堂はきらびやかで壮大。

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ミケランジェロの有名な彫刻『ピエタ』は大聖堂を入って右にあった。

自分がキリスト教徒だったらもっと感動したのかなあと思う一方で、そういえば10年くらい前にクロアチアで会ったフランス人が「豪華な教会は権力の押し付けがましさを感じるから、私は質素なほうが好き」と話していたので、個人の好みや宗派によるのかもしれない。



サンタンジェロ城

チェーザレ11巻で、ロドリーゴとローヴェレが城門の鍵を取り合っていたサンタンジェロ城。

漫画で進行中の教皇選挙が終わったら、ボルジア家との関わりが一層深くなること間違いなしの場所だ。

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サン・ピエトロ大聖堂からは徒歩10分ほど。

サンタンジェロ橋から城の写真を撮るだけでもいいかなと思ったけど、『アサシンクリード ブラザーフッド』でしょっちゅう忍び込んだ思い出の場所なので入らないわけにはいかない。

外観は本当にアサクリで見たのにそっくり。いや逆。アサクリの再現度がやばい。

あの丸い窓、たぶんエツィオ(アサクリ主人公)がチェーザレとルクレツィアの逢瀬を覗いたやつ。

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自己満足も甚だしい旅行は楽しい。

サンタンジェロ城は中の展示も見ごたえあるし、城の上から眺めるローマの街並みもいいし、バチカンより人が少ないし、階段も多くないし、充実度の高い観光地だった。



フォロ・ロマーノ

単行本10巻でチェーザレが、

「フォロ・ロマーノだけは見る価値がある」

とアンジェロに言っていたフォロ・ロマーノ。

サンタンジェロ城から公共交通機関だと行きにくそうだったので、30分くらいかけて歩いていった。

寄ろうと思えば寄れる位置にパンテオンもある。

パンテオンは世界最大のコンクリート建築物で、大きさや形、9メートルの天窓などいろいろ必見だが、私にとっては『アサシンクリード ブラザーフッド』で外壁をよじ登って建物のてっぺんに行き、天井から逆ウォールクライミングで床まで忍び込むというエクストリーム入場をした印象的な場所である。しかしパンテオンに寄るだけの体力が残っていなかったのでパス。

フォロ・ロマーノに話を戻す。フォロ・ロマーノはコロッセオとの共通券で入場できるが、コロッセオに入る予定がなかったので丘から眺めるだけにした。

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目の前に広がる遺跡が紀元前に作られたものだなんて信じられない。

アサシンクリードをやったせいで、イーグルダイブできそうなオブジェを見つけると興奮。

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そしてフォロ・ロマーノから近いので、外観だけ見るためにコロッセオへ。

ずいぶん改修されたのか、ところどころキレイになっていた。

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コロッセオは『アサシンクリード ブラザーフッド』で十分堪能したのでね。走り回ったり登ったり飛び降りたりして。

地下鉄でテルミニ駅に戻り、この日は終了。



サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂

ロドリーゴ・ボルジアの管轄で、チェーザレ7巻では教皇がクリスマスのミサを行う場所として登場したのがサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂。

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ローマ4大バジリカの1つ。

テルミニ駅から徒歩5分の場所とアクセス良好なので、3泊4日のローマ旅行最終日の朝、ホテルをチェックアウトする前にササっと行ってきた。大雨だったけど。

大聖堂手前のやる気のないセキュリティチェックを通って教会の中へ。

広々とした空間に豪華絢爛な内装。

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天井までもが整然としてきらびやか。教会のパワーの強さをひしひしと感じる。



サン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ教会

ここは行くつもりだったのに行けなかった。

ジュリアーノ・デッラ・ローヴェレの管轄で、ライバルのロドリーゴが教皇代理でマッジョーレ大聖堂のミサを行うと聞いたローヴェレが7巻でブチ切れていた現場がこのサン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ教会。

ミケランジェロ作のモーゼ像もあり、観光地としての評価も高い。

テルミニ駅から15分あれば行ける場所にあったので、ここも最終日に行こうと思っていたのだが……大雨だったので諦めた。

すぐ近くにボルジア階段もあるので、行けなかったのが悔やまれる。そして雨は私がローマを出る頃にはすっかり止むというね。ヨーロッパあるある。



まとめ

単行本12巻の時点でチェーザレはまだローマに行っていないものの、教皇関連のエピソードで登場する場所は多いし、近いうちにチェーザレもローマに赴くはずなので、今後も目が離せない都市だ。

ところで今回はローマをゆっくりまわれるのが1日しかなかったので、トレヴィの泉やスペイン広場などローマ観光の定番には一切行っていない。

そのあたりは大学生の時(10年以上前)に行ったので、まあいいかという感じだった。

次の記事ではピサとフィレンツェでの巡礼を振り返る。

>>【チェーザレ聖地巡礼】ピサ・フィレンツェ編。念願のピサ大聖堂からの電車トラブル

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