【チェーザレ聖地巡礼】事前準備② 塩野さんの本とアサクリとネトフリと
前回の記事「【チェーザレ聖地巡礼】事前準備① 漫画の魅力・日程・行き先を考えた」の続き。
惣領冬実さんの漫画『チェーザレ 破壊の創造者』の聖地巡礼をすると決め、旅行前にもう少し時代背景やチェーザレのことを知っておこうと思い、いくつかの書籍、ゲーム、映像作品を参照した。
筆頭は塩野七生さんの小説『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』、そしてゲーム『アサシンクリードⅡ』および『アサシンクリード ブラザーフッド』である。
本当はルネサンス関連の本をもう少し読みたかったが、いかんせんイタリアに行くと決めてから出発まで2週間しかなかったので無理だった。
本:チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷
チェーザレに関する日本語書籍の代表とも言える塩野七生さんの小説『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』。学生のころ塩野さんの別の本を読んで膨大な固有名詞に挫折した覚えがあり、なかなか手に取れずにいた。
今回も身構えていたが、地名や人物名は漫画で見たことあるものが多かったおかげでだいぶ読みやすかった。まあ興味の度合いが今までの比じゃないのだけど。
ちょうど小説の始まりが教皇選挙の後なので、漫画とは別物でありつつもチェーザレ12巻の続きという感覚で読むことができた。
衝撃だったのはチェーザレの弟ホアンのくだり。このあたりまで漫画にならないかな、5年以内に。
漫画:君主論 (まんがで読破)
「世界史や国語の授業で見たことある」という名著を漫画でかみ砕いているのが「まんがで読破」シリーズ。
漫画チェーザレでも登場したニッコロ・マキァヴェッリによる『君主論』も、ざっくり内容が分かるようになっている。
イタリアに向かう飛行機の中で読み返したら、理想の君主とは? という話だけでなく、当時の複雑なイタリアの政治情勢も分かりやすく描かれていたので、チェーザレの副読本には結構いいかもしれないと思った。
ちなみに、私がチェーザレという人物を知ったのも、私が『チェーザレ 破壊の創造者』を読み始めたのも、実はこの『君主論 (まんがで読破)』がきっかけだったりする。
ゲーム:アサシンクリードⅡ、アサシンクリード ブラザーフッド
アサクリでおなじみアサシンクリードシリーズの2作目とその続編にあたるゲームソフト。私が買ったのはPS4の『アサシン クリード エツィオ コレクション』で、この中に『アサシンクリードⅡ』『アサシンクリード ブラザーフッド』『アサシン クリード リベレーション』の三部作が収録されている。
(以下、『アサシンクリードⅡ』はアサクリ2、『アサシンクリード ブラザーフッド』はブラザーフッドと略す)
聖地巡礼直前までブラザーフッドにチェーザレがバリバリ登場することを知らなかったのは不覚でしかない。あまり積極的にネット検索してこなかったので仕方ないのだけど。
旅行までの時間を考えるとアサクリ2をすっ飛ばしてブラザーフッドだけプレイしたいところだが、ブラザーフッドはアサクリ2の続編オブ続編だから飛ばすと混乱しそうだし、アサクリ2は舞台がフィレンツェだし、アサクリ2のボスはロドリーゴ・ボルジア。もう両方やるしかない。
と、2作品を2週間で終わらせた。サブクエスト的なものはスルーしたのでプレイ時間は20時間ちょっと。今思えばプレイ動画を探せばよかった気もする。
厳密に言うとアサクリ2もシリーズ1作目の『アサシン クリード』から続いているので、理想は1作目から順番に遊んでいくことだろう。でも私は1作目を飛ばしても楽しめた。
アサクリ2にチェーザレは登場しないものの、ロレンツォ・ディ・メディチ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ジローラモ・サヴォナローラ、カテリーナ・スフォルツァ、そして恐ろしく悪人ヅラしているロドリーゴが出てくる。
パッツィ家の陰謀にも立ち会えて面白い。
ブラザーフッドにはチェーザレの他、ミゲルことドン・ミケロットも出てくるし、ルクレツィアに至ってはチェーザレと兄妹以上の関係にあることを周りから大いにネタにされている。
ボルジア家はとことん悪役だが、これがヨーロッパのチェーザレのイメージなのかと思うと楽しい。
また、単なるイタリア旅行の準備としても、アサクリ2とブラザーフッドは優秀だということをアピールしておきたい。
アサクリ2はフィレンツェやヴェネツィア、ブラザーフッドはローマがオープンマップで作られており、街を縦横無尽に駆けめぐることができる。建物の屋根の上を走り回れるのも最高。
グラフィックは本物そっくりの一言。有名な建築物も見事に再現されていて、本物との比較動画がいくつもあるくらい。
なお、3つめの『アサシン クリード リベレーション』は舞台がコンスタンティノープルなのでまだプレイしていない。
ドキュメンタリー:ローマ帝国(全3シーズン)
ローマ帝国のドキュメンタリーなのでチェーザレとは時代が1500年近く違うのだが、ローマのことを少しでも多く知っておこうと思ってNetflixで鑑賞。ドキュメンタリーといっても、ドラマにナレーションや識者の解説が加わる形式なので見やすい。
シーズン1でコモドゥス、シーズン2でカエサル、シーズン3でカリグラが取り上げられている。
シーズン2まではナレーションがショーン・ビーンなのも注目。
シーズン3のカリグラは、菅田将暉さん主演の舞台で話題になっているカリギュラと同じ人物。
第3代ローマ皇帝になったカリグラが、スターリンのように被害妄想が激しくなり、どんどん残虐になっていく様子がたったの4エピソードで見られるのでおすすめだ。
まとめ
チェーザレ聖地巡礼にあたって参照した作品を紹介した。- チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷(小説)
- 君主論 (漫画)
- アサシン クリード エツィオ コレクション(ゲーム)
- ローマ帝国(Netflix)
あとは気分を上げるために、チェーザレとルクレツィアの関係がテーマになっているボカロ曲の「カンタレラ」を聞いたり。
アサシンクリードはチェーザレが好きな人、イタリア旅行の予定がある人ならきっと楽しいのでおすすめ。
次の記事ではチェーザレ聖地巡礼のローマ編を、その次にピサ・フィレンツェ編をお送りする。
>>【チェーザレ聖地巡礼】ローマ編。バチカン、サンタンジェロ城など
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