一生分の熊を見た。のぼりべつクマ牧場の見どころと感想
札幌から登別への日帰り旅行で、のぼりべつクマ牧場に行ってきた。
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ヒグマが見られるのは楽しそう、くらいの軽い気持ちでそこまで期待していなかったが、思ったよりクマの数が多く迫力ある展示が楽しめた。
そんなのぼりべつクマ牧場へのアクセス、展示内容、感想を紹介したい。
【公式サイト】のぼりべつクマ牧場
登別温泉バスターミナルからクマ牧場への行き方
クマ牧場に行くにはロープウェイを使う必要があるため、徒歩でも車でもロープウェイ乗り場を目指すことになる。公共交通機関の場合、最寄り駅は登別温泉バスターミナルだ。
バスを降りたら、バスターミナルのそばの「ホテルゆもと登別」のある道に入る。
セブンイレブンが見えるあたりで右手にロープウェイ乗り場の案内が見えてくるので、階段を上って乗り場に向かう。
階段がそれなりにあるが、バスターミナルから徒歩数分でロープウェイ乗り場に着く距離だ。
それに、階段の途中にクマの看板があったり、
登り切ったところにはさらに大きいクマの看板があったりして、クマ気分が高まる。
ちなみにバスターミナルにある観光案内所で、ロープウェイ乗り場までの送迎バスを呼んでもらうこともできる。
ロープウェイでクマ牧場へ
クマ牧場の入場券はロープウェイ往復券とセットになっている。料金は大人2,600円、子ども1,300円で、支払いにはクレジットカードが使えた。
(※上記料金は2019年9月30日まで。10月1日以降の料金はこちら)
窓口でチケットを買い、ロープウェイに乗る前に係員さんにチケットを見せ、ゴンドラに乗り込む。
運よく(?)テディベアや花でデコレーションされたゴンドラに当たった。
デートか何かだと盛り上がるかもしれないファンシーな飾り付けだ。
しかし近くで見ると、テディベアがイスにぎゅうぎゅうに座らされているのが分かって少し哀れに感じる。
ゴンドラに混じってさりげなく檻に入ったクマ(作り物)も運ばれていて、クマ牧場の遊び心を感じる。
ちゃんと令和って書いてあるのがポイント。
意外と盛りだくさんなクマ牧場
ロープウェイに揺られること7分でクマ牧場に到着。乗り場から出たらすぐにクマ牧場なので、ロープウェイを降りたら早速クマが目に入る。
固まってスヤスヤ寝ている子グマはまるでぬいぐるみのよう。
先に進むとアヒル小屋があり、さらに奥の展示で大人のヒグマと対面できる。
ヒグマはオスのいる第1牧場とメスのいる第2牧場に別れていて、それぞれ上からヒグマたちを見下ろせるようになっている。
こちらは第2牧場の様子。
思ったよりクマが多くてびっくりした。サイズも大きい。
クマのエサを買って投げ入れることができるのだが、ちゃんとクマたちが手を挙げて反応してくれるのがおもしろい。
そして第一牧場に併設されているのが「ヒトのオリ」。
トンネルを抜けるとヒグマの目の前であった。
ヒトのオリは、檻の中に入っているような体験ができる空間で、ガラス越しにクマをまじまじと観察できるようになっている。
専用の装置にクマのエサを置くと、クマが近づいてくるという仕組みだ。
エサはアヒル小屋のとなりで買えるし、ヒトのオリの中にも自動販売機がある。
なお、クマ牧場ではアヒルのレースやクマのショーといったイベントが随時開催されている。
時間は公式サイトに記載されているのと、時間が近づくと園内放送でお知らせされる。
それにしてもヒグマの爪はやばい。こんなのに襲われたら人生アウトだ。
プーさんとかリラックマとかパディントンとか、この世にはかわいいクマさんが蔓延しているけど、『ゴールデンカムイ』や映画『レヴェナント:蘇えりし者』で人間を襲うおそろしいクマを見てしまうと、クマに対して「かわいい」という形容詞は思い浮かばなくなる。
安全が保証されているクマ牧場だからこそ、威圧感たっぷりのヒグマを近距離で観察して楽しめるのだなあとしみじみ思った。
クマ牧場にあるその他の施設
クマ牧場の敷地にはリアルクマの展示のほか、以下の施設がある。- ショップ
- レストラン
- ヒグマ博物館
- 倶多楽湖(くったらこ)展望台
- ユーカラの里
- リス村
ショップ
ロープウェイ乗り場の売店では、クマにちなんだお土産がたくさん売られている。山のふもとのロープウェイ乗り場、クマ牧場側のロープウェイ乗り場のどちらにもお店がある。
レストラン
クマ山食堂という名前がついているとおり、レストランというよりは食堂に近い。券売機で食券を買ってカウンターで受け取る方式だ。
クマにちなんだメニューは特になかったので、登別名物の閻魔ラーメンをいただいた。
辛いもの好きには物足りない辛さなので、辛くしたければカウンターにある七味を使うといい。
ヒグマ博物館
食堂の上のフロアにヒグマ専門の博物館がある。ヒグマの生態や骨格、世界の分布状況など多くの資料が展示されている。内蔵の展示まであった。
昔は北海道の学童が通学路でクマに襲われることがあったとか。
倶多楽湖(くったらこ)展望台
食堂とヒグマ博物館のある建物の屋上から、円形カルデラ湖の倶多楽湖を眺めることができる。倶多楽湖は川とまったく接していない湖で、水の透明度は摩周湖に次いで日本第2位と言われている。
この日はあいにくの天気で見栄えはイマイチだった。
最初に屋上に来たときは霧が濃くて湖がどこにあるのかすら分からなかったので、見られただけよかった。
ユーカラの里
アイヌの生活様式が再現されたユーカラの里というエリアがある。しかし改装中なのか、限られた展示しかなかった。
アイヌ生活資料館と野田サトル先生のサイン色紙は見ることができた。
リス村
エゾリスが飼育されている小屋が敷地のすみっこにある。北海道の公園でリスの姿を見かけても、だいたいはすぐどこかに消えてしまう。ここでは、そんな素早いリスを存分に眺めることができる。
リスが元気に動き回っていたため、ブレずに撮れた写真はない。
一生分のクマを見た気分になった
クマ牧場はクマしかいない動物園のようなものだが、大人のヒグマは大きく遠くから見ても迫力があり、見ごたえがあった。時間によってイベントが開催されるので、子どもでも楽しめると思う。
また、到着したときは眠っていた子グマたちが1時間後には元気に遊びまわっていて、時間帯によってクマの違う姿が見られるのも魅力的に感じた。
じゃれあったり追いかけっこをしたりと、さっきまでぬいぐるみのように寝ていた生き物と同じとは思えないくらい活動的な子グマたち。
水辺で泳ぐ姿も見ることができた。
そんな感じで一生分のクマを見た気分でクマ牧場を後にすると、帰りのロープウェイでまさかの…
デコレーションゴンドラ再び。
存分にクマを堪能した日だった。