イギリスのカフェでひとり。トイレに行きたい時は隣の人に「荷物見てて」と言うのが王道
バーミンガムでカフェにいると、隣に座っている知らない人に「ちょっと荷物見ててくれる?」と言われることがあります。
お手洗いに行ったり、ちょっと外で電話したかったり、何分か席を外したいけど荷物は置いていきたい。こういう時、イギリスでは近くの人に荷物を見ててくれるよう頼みます。
カフェでトイレに行きたいけどパソコンどうしよう問題
イギリスはパソコン作業のできるカフェがたくさんあり、ひとりで何時間か過ごすこともあります。ただ、困るのがトイレに行きたくなった時。海外のカフェでパソコンを席に放置していくのは不安です。財布、スマホ、パソコンを持って行くとしても、日本と違ってトイレに荷物を置く棚はほぼ100%ありません。トイレの床にパソコンを置くのはちょっとどころではなく抵抗があります。
上着があればそれだけ席に置いて荷物だけ持って行ってもいいですが、パソコン作業の途中でパソコンを閉じてパソコンをカバンにしまってカバンを持ってトイレに行って席に戻ったらまたパソコンを出す、というのは面倒です。
ではどうするのか。多くのひとり客はパソコンや荷物を席に置いたままトイレに行きます。その時、近くに座っている人に一言声をかけるのです。
近くの人に「パソコン見ててくれる?」と頼む
「Could you keep an eye on my laptop?」と、近くの人に頼んでから席を離れます。「ちょっと席を立つけど荷物は置いていくよ」と伝えておくことで顔を認識してもらい、荷物を盗られる危険性を低くするという考え方です。もちろんこれで絶対安全ということはないので、リスクは承知しておく必要があります。
私自身、隣の席にいる知らない人にこれを頼まれたことが何回もあります。「Sure」と答えつつ、ビビリなのでその人が戻ってくるまでソワソワして落ち着きませんが。何があっても見届けていればいいんだろうかと思ってしまいます。
ちなみにこの見ててくれる戦法は電車でパソコンを置いたままトイレに行ったり飲み物を買いに行きたい時にも使えます。
「パソコン見ててくれる?」の真意は「まだ帰らないよね?」
今でこそ慣れましたが、最初にこのフレーズを聞いた時はなぜこんなことを言ってくるんだろうかと不思議で、イギリス人の友達に真意を聞いたことがあります。友達:そばに誰かがいれば基本的に物を盗られるってことはないから、「パソコンや荷物を見ててくれる?」っていうのは隣の人がまだ帰らないかを確認してるんだよ。たまに「ごめん、もう帰るから(Sorry, I'm leaving)」って断られる時もあるし。
要するに「これ見ててくれる?」は「まだ帰らないよね?」になるんだそうです。
これを聞くまで「勝手に人の荷物盗るんじゃねーぞお前」的な警告の意図が含まれてるのかと思っていた私です。
見ず知らずの人にも気軽に話しかける文化ならではの手法だと思いました。